アシッドでジヴレされた無色のクリスタルにエナメル彩でスミレが描かれたモンジョワ（ルグラ）の器に、ガリアメタル*の蓋と取っ手が付けられたビスケットジャーです。
モンジョワのスミレのエナメル彩は大変美しく人気があります。
取っ手や蓋にもスミレの装飾がほどこされており、完成度の高い優雅な逸品です。
資料画像はMichel夫妻とVitrat夫妻共著のFrançois-Théodore Legrasに掲載されたガリアの1900年のカタログと、argusvalentines.fr出版Legras （ルグラのカタログレゾネ）からの抜粋です。

* ガリアはフランスの代表的な銀器メーカーであるクリストフルが、アールヌーヴォーからアールデコ期にかけて作った一部の製品に銘打ったブランド名で、材質は柔らかいラインの造形に適した錫などを混ぜた合金（alfenide）が用いられ、従来の銀メッキ製品より耐久性が高かったといわれます。
また、当時の流行を反映したデザイン重視の美しいものが多いのも特徴です。

【サイズ】	高さ(蓋含む):19cm 胴径:13.5cm
【年代と国】	1900年頃　フランス
【サイン】	金具にGALLIAMETALと 　Alfenideのマークの刻印
【状態】	良好。蓋表面に擦れあり。