ルネ・ラリック1920年の稀少な作品です。
Vigne（ヴィーニュ）は葡萄、Strié（ストゥリエ）は『筋の入った』という意味で、短いステム部分に型でレリーフされた葡萄と、表面にビッシリと刻まれた細かな線からの命名です。
因みに同じ名前のお皿も作られ、こちらは葡萄の代わりにバッカス（酒神）の顔が模様になっております。
こうした多くの筋を入れることによって半透明でマットな効果を出すラリックの手法は、概して高価なモデルに見られます。
色彩的な装飾を加えず、無色もしくは単色が基本のラリックのガラスは、生地そのものやフォルムにデザインを施すことだけで、あれだけ多くのヴァリエーションを展開したところが凄いです。
本品はマデール用ですが、冷酒にも良さそうです。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログ・レゾネからの抜粋です。

【サイズ】　高さ:11.3cm 口径6.3cm　底径:5.7cm　満水容量:100㎖【年代と国】　1920年　　フランス【サイン】　グラインダーでR.Lalique【状態】　良好