軽くコート・ヴェニシエンヌ（ヴェニス風ストライプと呼ばれるガラス器の内側を縦縞上に軽く波打たせたスタイルで、19世紀末から20世紀初頭にかけ流行したフランスの実用的なガラス器や花瓶によく見られる手法）されたルビー色のガラスに、エナメル彩と金彩で鷺らしき鳥、昆虫、桜の花弁、景色、唐草模様の帯などが盛り沢山に描かれております。
素朴な模倣が微笑ましいジャポニズムな絵付けと口縁部のカット、
シノワズリと西洋風がミックスされた真鍮の台座という複雑なキャラクターながら、不思議と全体にバランス良く纏まった花器です。
最初に付いていたものでは不足と思った誰かによって、脚付き台座は
二重に付けられております。
一種キッチュな感じであると同時に、古風な趣きのあるオブジェです。

【サイズ】　　　高さ：23.5cm　胴径（最大）：12cm　口径：10cm
【年代と国】　 19世紀末　　フランス
【サイン】　　　ありません。
【状態】　　　　良好。