『TOKIO』はルネ・ラリック1921年のモデルで、戦後は復刻されておりません。1930年のモデル『TOKYO』グラスシリーズとは関係ありませんが、やはり東京を意味しており、水玉（真珠粒）モティーフを用いたデザインにも共通したテイストが見られます。
本品は『Chrysanthème』（菊）とも俗称されるように、細い花弁がたくさん重なり合った菊の花を真上から見たようなデザインが美しく、アールデコ前夜、アールヌーヴォーの残り香が感じられます。
蓋の裏に型でレリーフされた模様が平滑な表面から見るとパールのような光沢を放って見え、軽くオパルセントが入ったガラスが秀逸なデザインを更に引き立てます。
ジュエリー作家ルネ・ラリックの面影が偲ばれる美しい作品です。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログレゾネからの抜粋です。

【サイズ】　高さ:4.6cm　直径:17cm【年代と国】　1921年〜1936年　　フランス【サイン】　蓋に型でLALIQUE【状態】　良好。