アンティック 姉妹社

小ぶりながら完璧に均整のとれた美しいフォルムに
まず目を惹かれます。
蔦緑色のジヴレ地に、アシッド（エッチング）で昼顔が浅く浮彫りされ、
控えめな金彩が上から施されております。
ドーム兄弟ガラス工房の初期の作品で、ナポレオン三世様式から
アールヌーヴォーへの過渡期にあたるこの時代に流行した
ジャポニズムの影響が見られます。
花や蕾をいくつも付けた一本の昼顔の蔓が、花瓶全体にぐるりと
巻き付いたような意匠が美しく、図柄に陰影を付けるように施された
金彩は、さながら漆器の金蒔絵のような趣きが感じられます。
蔓草のデザインからの発想と思われますが、真鍮の小さな蛇が
巻き付けられておりました。
オリジナルか否かは不明ですが、ピッタリと合っており、
この花瓶の為に作られたものではあるようです。
着脱自在ですので、ご希望に応じてお付けいたします。

サイズ】　　　高さ：17cm　　胴径（最大）：8.4cm　　
【年代と国】　　1893〜96年　　フランス
【サイン】　　　底に金彩でDaum　キ　Nancy