真鍮の四本足が付いた台座や寸胴で角ばったフォルムは、19世紀
後半に流行ったジャポニズムまたはシノワズリのテイストなのですが、
金彩の図柄はロココ風というチグハグなところがいかにも当時らしい
面白い花瓶です。
見た目は意外にも違和感無く、むしろバランス良く不思議と綺麗です。
安定性があり、また丈の高さや口の大きさが程よく、花を生けやすい
実用的な花瓶でもあります。
この時代のバカラの花器は実に多種多様で、美しいものがまだまだ
出てきそうで楽しみです。
【サイズ】 高さ:21.4cm 縦横:7cm角
【年代と国】 1880年〜1890年代 フランス
【サイン】 真鍮台にマークの刻印
【状態】 水を入れると見えないが内側に薄い曇り(石灰膜)あり
ほとんど手に触れず角度によって見えるチップあり
(ガラスの中の気泡がはじけたものか?)