バカラグラスのグラヴュールは19世紀後半から近代まで多種多様なパターンがありますが、アール・ヌーヴォーのデザインは意外に多くありません。
知られているパターンは4種類のみ、本品はその中の一つで、グラヴュールNo.4360です。
エッチングによるグラヴュールですが、比較的彫りの深いクラックレと呼ばれた手法で、スイカズラらしき蔓草が線と点で描かれており、上部には三葉文のフリーズが巻かれております。
本品はボヘミア風ゴブレ(アメリカ風に比べて寸胴なフォルム)シロップ(水で薄めて飲む甘い飲物)用と呼ばれた中ぐらいのサイズです。
バカラ村のお土産用として売られたものらしく『スーヴニール・ド・バカラ』と文字が彫られております。
資料画像は1907年版バカラのテーブルウェアカタログからの抜粋です。
【サイズ】 | 高さ:7.8cm 口径:6.1cm 底径:5.6cm |
【年代と国】 | 1900年頃 フランス |
【サイン】 | ありません。 |
【状態】 | 良好。 |