上部にだけグリーンを暈した厚い無色透明ガラスの表面にカットとグラヴュールで装飾を施した1900年頃のモーゼルの大きな花瓶です。
少し扁平な筒形でアイリスとチューリップが背中合わせにそれぞれ開いた花と蕾が一つずつグラヴュール(ホウィールエングレーヴィング)されております。
ボヘミアンガラスの伝統的な水晶彫りの技法を継承した沈み彫りは、わずか0.05mmの彫りの違いで遠近感を表現するという繊細極まる職人技です。
サインはありませんが、アール・ヌーヴォー期のモーゼル工房の典型的な作品です。
とても重くて大きいので、背の高いアイリスやユリ、また枝ものなどを活けるのに良いと思います。
【サイズ】 | 高さ:29.5cm 口径:10.4cm〜8.3cm 底径:12cm〜9.8cm 重さ:1.87kg |
【年代と国】 | 1900年〜1905年 チェコ |
【サイン】 | ありません。 |
【状態】 | 良好。内側に部分的に曇りあり。 |