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ホーム | VERRE / CRISTAL ガラス/クリスタル > 装飾工芸品【DAUM】ドーム Je charme tout 鈴蘭文花瓶
商品詳細

【DAUM】ドーム Je charme tout 鈴蘭文花瓶

販売価格: 220,000円
数量:
サテンのような鈍い光沢を帯びた黄緑色のガラスの表面に、エッチングで鈴蘭とJe charme toutという言葉が浮き彫りされ、金彩がほどこされております。
酸化腐食によるジヴレ地とエッチング模様に金彩というこのタイプの作品は19世紀末のドームに多く見られますが、本品のような箱型の花瓶は珍しいと思います。
この形と色と鈴蘭にまず目を惹かれて手に取ると、更にvase parlant(物言う花瓶)であることに気付き、これは是非にも連れて帰らなくてはと相成った訳です。
vase (gobeletもあり)parlantと俗称されるこうした言葉が刻まれた花瓶やゴブレは、ドームやガレなどナンシー派アール・ヌーヴォーの作家による19世紀末の作品に時折見られ、珍重されます。
『ジュ・シャルム・トゥ』文字通り訳すと『私は皆を魅了する』。
検索するとドームの他の物言うガラス作品にも同じ言葉が彫られたものがあり、おしなべて花は鈴蘭なのです。(資料画像をご参照ください。)
鈴蘭の花言葉かしら?と思いましたが、そうではなく真相はもっと意味深でした。
以下は作品とあまり関係ありませんので、ご興味のある方、お時間のある方だけお読みください。
JE CHARME TOUTは、MARIE TOUCHETのアナグラムだったのです。(JとIを同一視してやってみて下さい。)
マリー・トゥシェはシャルル9世(在位1561年-1574年のフランス王)の愛妾で伝説的な美女だったそうです。
フランスでは5月1日に鈴蘭を贈り合う風習が定着していますが、これはシャルル9世が毎年5月1日に宮廷の女性達に幸せをもたらす花と言われる鈴蘭を贈ったという故事に由来すると言われています。
つまり、鈴蘭といえばシャルル9世、シャルル9世といえばマリー・トゥシェ、マリー・トゥシェを象徴するアナグラムがジュ・シャルム・トゥ。
いかがでしょうか?私の推理は。

私の戯言はさておき、この花瓶は自分で言っているとおり『皆を魅了する』美しく味わい深い花瓶に違いありません。

【サイズ】 高さ:12.3cm 幅:9.5cm 奥行:6.3cm
【年代と国】 1890年代  フランス
【サイン】 金彩でDaumǂNancy
【状態】 良好。口縁の金彩に剥げあり。