『ピソンリ(タンポポ)』はルネ・ラリックによる1921年のパターンで、戦後は復刻されておりません。
本品は1924年に作られたフィンガーボウルですが、同じパターンでサラダ用クレセント皿、サラダボウル、大皿、アイスクリーム用小皿が作られました。
タンポポの花が咲く前の葉だけを描写したところにラリックの独創性が表れていて秀逸なデザインです。
我家の庭もちょっと油断するとタンポポ畑になってしまうので、花が咲く前に駆除すべく専用の道具まで用意して目の敵にしているのですが、ふとラリックのピソンリそっくりの造形美に見惚れ、駆除の手を休めてしまいます。余談でした。
無色もありますが本品は薄茶色のパティネがほどこされております。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログ・レゾネからの抜粋です。
【サイズ】 | 高さ:4.8cm 口径:12.8cm 底径:5.8cm |
【年代と国】 | 1924年〜1930年代 フランス |
【サイン】 | 型でR.LALIQUEと手彫りでFrance N3104 |
【状態】 | 良好。 |