バッカス(酒神)と名付けられたルネ・ラリック1938年のモデルで、戦後も復刻されましたが稀少です。
腰を屈めたパーン(半獣神、牧神)が4体と夥しい葡萄の葉のモティーフが彫り深くレリーフされたダイナミックなデザインの花瓶です。
オリジナル版は無色にパティネで彩色されており、復刻版は彩色の無いサティネ(フロスト)のみのようです。
本品は茶色のパティネがされたもので、窪んだ部分に色が残っております。
パーンはバッカスの従者とも指導者ともいわれ、バッカスの宴には必ず登場しますが、何故この花瓶がPan(またはFaune)と名付けられず、描かれていないBacchusと名付けられたのか不思議です。
ラリックはバッカス好きだったのかワイン好きだったのか、バッカスや葡萄関連のモティーフを用いた作品が多くあります。
資料画像はMARCILHAC著カタログ・レゾネからの抜粋です。
【サイズ】 | 高さ:17.8cm 口径:13.3cm 底径:10.5cm 重さ:2.7kg |
【年代と国】 | 1938年 フランス |
【サイン】 | 彫りでR.Lalique France |
【状態】 | 良好。底に擦りキズ多少あり。 |