ガラスシェードの天辺に香水や香油を溜める小さな窪みがあり、
ランプを点灯すると電気の熱によってほのかに香りが立つという
優雅な仕掛けになっております。
こうしたパフュームランプ兼ヴェイユーズ(常夜灯)は、1920〜30年代
のアールデコ時代に流行ったようですが、おしゃれな工芸品を扱う
高級店でしか売られなかったらしく、稀少です。
DEGUE*としては珍しい深いカメオ・クリスタルで、オークル色のベース
に茶色を被せ、エッチングで色々な花を図案化した絵柄をぐるりと浮き彫りにし、磨きをかけた美しい仕上がりです。
花々のデザインが写実的なようでいて微妙にアールデコっぽく、ドゥゲならではの時代感覚が表れていて秀逸です。
シェードの下部のデザインに合わせた手作りの鍛鉄製の台座が可愛らしく、良く似合っております。
既にお買い上げいただいた品ですが、同じ手で柄違いのランプも
こちらからご参照いただけます。
*DEGUEドゥゲは、パリ近郊のコンピエーニュに工場があった
Cristallerie de Compiegneの経営者David GUERONダヴィッド・ゲロン
の名をもじったブランド名。このガラスメーカーの第1次世界大戦後から
第2次大戦までの時代に作られた製品にこのサインがある。
【サイズ】 高さ:14.5cm 直径(最大):10.8cm 台座:7.5cm角
【年代と国】 1920〜30年代 フランス
【サイン】 カメオでDegueのサイン
【状態】 良好。表面に気泡の弾けた疵が1箇所あり。(画像参照)