イカールとしては珍しい小さな単色刷りの版画です。
コールドロンは本来直火にかける大釜のことですが、この絵に描かれているストーブのような物を指しているようです。
フランス語ではChaudron-ショードロンですが、冬に街頭で売っているマロン・ショー(焼き栗)を焼く昔の窯らしいです。
若い女性が手に持っているのは新聞紙にくるんで手渡されるマロン・ショーのようです。
中で火を焚いている筈なのに蓋の上に何故か雪が積もっており、そこで雀が暖を取っているのもまた不思議ですが、要するに寒い冬の街角でのワンシーンということなのでしょう。
資料画像はアメリカのSchiffer出版”Louis Icart The Complete Etchings”2015年版からの抜粋です。
簡易な既製品の額に取り合えず入っております。
【サイズ】 | 紙:縦30cm 横24cm 絵:縦18.2cm 横11.3cm |
【年代と国】 | 1928年 フランス |
【サイン】 | Louis icart Parisの版上サイン |
【状態】 | 良好。 |