小ぶりで瀟洒なブロンズ台と、フランボワーズ色の美しいシェードを組み合わせた優雅な石油ランプです。
しかし間近でよく見ると、ブロンズ台に変な顔が付いております。
これは『グロテスク』という装飾様式で、古くは古代ローマからあり、
ゴティック、ルネッサンス、そして帝政時代などにも見られます。
本品はナポレオン三世時代に作られた帝政様式のリヴァイヴァルと思われます。
概してこうしたグロテスクモティーフを使った工芸品には、細工の良い凝ったものが多く、本品も見事な仕事がされております。
【サイズ】 高さ(シェード先端まで):37cm シェード高さ:9.7cm
油壺直径:11cm
【年代と国】 19世紀中頃〜19世紀末 フランス
【サイン】 ありません。
【状態】 良好。