『オリガン(オレガノ)』はルネ・ラリックが1912年にコティーのクリームの容器として作った蓋物です。
『オリガン』はコティーの代表的な香水のひとつで、パウダーやクリームなどシリーズで展開されました。
蓋のレリーフは一見単にアールヌーヴォーの模様のようですが、目を凝らすと布をまとった二人の女性が絡み合っている図であるのが見えてきます。
本体にはたなびく煙のような模様と小花模様がデザインされており、オレガノの花とその芳香が漂う様を表しているようです。
無色透明のガラスにセピア色のパティネでレリーフ模様を浮き出させる趣向になっております。
ガラス作家としてのラリックの数少ないアール・ヌーヴォー作品のひとつです。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログレゾネからの抜粋を編集したものです。
【サイズ】 | 高さ:5.6cm 直径:9cm |
【年代と国】 | 1912年 フランス |
【サイン】 | 内側底に型でLALIQUE DÉPOSÉの反転文字 |
【状態】 | 良好 |