ルネ・ラリック1930年に発表されたモデル『ブロワ』は戦後の復刻も無く、稀少なシリーズです。私は初めて見るモデルです。
写真で捕らえるのが難しいのですが、1900年前後に流行ったコート・ヴェニシエンヌ(ヴェネチアン風ストライプ)を想わせる縦線が入っており、下方の花弁型のレリーフは内側がくぼみ、外側にとびだしております。真上からのぞくと、お花のようです。
たっぷりとしたヴォリュームがありますので、デザートやサラダ、前菜などにも使えます。
短いながらステムも付いているので、手に取りやすいクップです。
古いラリックのクリスタルは質的にはバカラとは比較にならないと常々思っておりましたが、このクップはバカラに劣らない高品質です。
因みに『ブロワ』はお城で名高いロワール川流域の町の名前です。
資料画像はMARCILHAC著カタログ・レゾネからの抜粋です。
【サイズ】 高さ:7cm / 口径:10.2cm
【年代と国】 1930年 フランス
【サイン】 底にサンドブラストでR.LALIQUE FRANCE
【状態】 良好。(写真で疵や気泡のように見えるのは、背景の机の疵やライトの映りこみ等で、クップの疵ではありません。)