『シ・フィギュリーヌ』(6つの小像)はルネ・ラリック1911年の作品で、戦後の復刻はありません。
細く小さなゴブレに古代ギリシャ風な薄衣を纏った女性のフィギュアが6体様々なポーズでレリーフされ、パティネが施されております。
ガラスが厚くレリーフはかなり立体的で型成形ながら彫刻が繊細です。
アールヌーヴォーの宝飾家からガラス作家に転身したルネ・ラリックの初期の名品です。
因みにこの作品を元に翌1912年にGobelet Six Figurinesという花瓶、1914年にはキャラフがアレンジされました。
いずれもアール・デコを先取りしたクールな造形の中に、アール・ヌーボーの耽美性を色濃く残したラリックならではのデザインが秀逸です。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログレゾネからの抜粋です。
【サイズ】 | 高さ:10cm 口径4.3cm 底径:3.2cm 満水容量:56㎖ |
【年代と国】 | 1911年 フランス |
【サイン】 | 手彫りでLALIQUE(おそらく後彫り) 販売店らしきボルドーの店のシール |
【状態】 | 良好 |