珍しいシェイプの小さなフリュート・グラスです。
コート・ヴェニシエンヌ(ヴェニス風ストライプと呼ばれるガラス器の内側を縦縞上に軽く波打たせたスタイルで、19世紀末から20世紀初頭にかけ流行したフランスの実用的なガラス器や花瓶によく見られる手法)に金彩という組み合わせは、当時好まれた
定番スタイルの一つであったようです。
1900年前後のドームのテーブルウェアの殆どにこの技法が用いられておりましたが、本品は縞の幅が広いところが少し変わっています。
ステムが無く、いきなり台座というタイプもこの時代としてはユニークです。
このグラスでシャンパンを飲んでみましたが、フリュートにありがちな危なっかしさが無く、カジュアルに楽しめる感じがしました。
この時代のドームに多くみられる鉛の少ないセミ・クリスタル製です。
【サイズ】 高さ12.7cm 口径4.3cm 台座直径:5.5cm
【年代と国】 1900年頃 フランス
【サイン】 底に金彩でDAUM NANCY FRANCE
【状態】 良好。金彩の剥げ落ち、気泡など多少あり。