1900年頃のパリの風景をバックに、貴婦人を乗せた二頭立ての馬車が描かれた額入り版画です。
Alp.Camille & Filsという高級馬具メーカーの広告のようです。
因みにこのメゾンは1880年代から1910年代までフランスの馬具メーカーのリーダー的存在だったとのことです。
版画の技法はクロモリトグラフと呼ばれた多色刷り石版画でこの時代のミュシャやシェレ、ロートレックなどのポスターも同じ手法で印刷されました。
描かれた場所は凱旋門からブローニュの森まで西に延びる大通りAvenue Fochと思われます。
シルクハットの馭者、乗っている婦人の帽子や日傘、散歩や乗馬を楽しむ人々の風俗など、ベル・エポックらしさ満載です。
あっさりとした印象の画風ながら、よく見ると馬の前に立ちはだかるお茶目な子犬や、ポニーを走らせる子供などディテールにも凝っており、見飽きません。
簡単な額装ですがオリジナルで、当時のパリ5区の額縁屋のラベルが残っております。ガラスは入っておりません。
【サイズ】 | 額:60cmx48cm 画面:42.5cmx31.5cm |
【年代と国】 | 1900年頃 フランス |
【サイン】 | ありません。 |
【状態】 | 良好 |