サン・ルイの有名な定番モデルのひとつであるクリュニーの金彩ウォーターグラスです。
掲載の資料(G.Ingold著SAINT・LOUISという本の中の1ページ )の解説をそのまま訳しますと、
『164.(画像番号) 金で装飾されたクリュニー・モデル。非常に古いヴェネツィアンのフォルムで、幅広いコート・ヴェニシエンヌ*とグラヴュールされたアラベスク文に筆で金彩を付けた装飾が施されている。脚は釣鐘型、つまりグラスは二度宙吹きされている。このモデルは多くの国家元首や王家の食卓に登場している。1889年。』とのことです。
以上にほぼ全てが語られておりますが、補足しますと、このモデルは無地のものから、カップだけ色ガラスのものや、柄も色々あります。
因みに同ページの小さな画像(163)は、葡萄文グラヴュールに金彩というデザイン画で、オマーン君主国の為の特注品とのことです。
とてもゴージャスで美しく、グラスを指で弾くと、音楽的な妙なる響きが聴こえます。
*ヴェニス風ストライプと呼ばれるガラス器の内側を縦縞上に軽く波打たせたスタイルで、19世紀末から20世紀初頭にかけ流行したフランスの実用的なガラス器や花瓶によく見られる手法
【サイズ】 | 高さ:14cm 口径:8.7cm 底径:8cm 満水容量:220㎖ |
【年代と国】 | 19世紀末〜20世紀初頭 フランス |
【サイン】 | ありません。 |
【状態】 | 良好。金彩の薄れあり。 |