無色半透明の地の内外に不透明なピンク、オレンジ(飴色の濃淡)を
重ねた多層被せガラスに、アシッドでナスタチウムの花や蕾や葉が
カメオ彫りされており、両手を丸めた中にすっぽり入ってしまう小品ながら、なかなかの存在感があります。
白とオレンジだけのヴァージョンが多いパターンですが、本品はピンクが入っているのと飴色に濃淡があるため、奥行が感じられます。
日本では象牙などの蓋を誂えて茶事の茶入れとして使われるタイプです。
誰がいつ頃始めた見立てか存じませんが、茶人の発想、美意識は凄いなと憧れてしまいます。
勿論、茶入れにしなくても、花を短く生けて食卓に飾ったり、或いはこのまま飾るだけでも十分素敵です。
【サイズ】 高さ:6.5cm 口径:3.7cm 胴径(最大):7.5cm
【年代と国】 1906年頃 フランス
【サイン】 カメオでgalle
【状態】 良好。