フランスではアントルメ(デザート)用と呼ばれるフォーク&スプーセットですが、西洋人に比べて華奢な我々日本人にはディナー用にもちょうど良いサイズです。
ArmandFrénaisアルモン・フレネは、1877年から1927年までパリに存在した大手の銀食器メーカーで、万博にも何度も出品しメダルを獲得した有名なメゾンです。
本品もそうですが、メタル・ブロンと呼ばれる洋銀を使用した製品を得意とし、この金属の特質を活かしたしなやかなアールヌーヴォー・デザインのカトラリーを多く残しました。
表裏両面に典型的なアールヌーヴォーのモティーフであるケシの花が美しくレリーフされた優雅なセットです。
資料画像は、David ALLAN著『19世紀フランスの食卓のカトラリー』からの抜粋で、同じメーカー、同じシリーズのパン用とバター用ナイフが掲載されております。
何故かフランスでは昔、スプーンとフォークはセットでも売られましたが、ナイフは単独で別売りでした。
因みにレストランなどでは、肉料理の時によく切れるLAGUIOLEナイフをフォークのデザインとは関係なく出すのが近頃の流行です。
【サイズ】 長さ(両方):18.4cm 幅:フォーク 2cm スプーン 3.8cm
【年代と国】 1900年頃 フランス
【サイン】 メーカーマークの刻印とA.FRENAIS BLANC7の刻印
【状態】 良好。