フォンテーヌブローは、ルネ・ラリックのグラス・シリーズ最後のモデルで、1939年に発表されました。
本品は戦後(ラリック没後)息子のマルクが代表となり、それまでのガラスからクリスタルに素材を換え『クリスタル・ラリック』社として再出発した頃の製品で、Cristalの文字が入った珍しいサインがされております。
因みに『フォンテーヌブロー』はパリ近郊にある広大な森と同名の有名な城を有する街の名で、このモデルを特徴付けているステムの木の葉のモティーフはフォンテーヌブローの森を象徴しているのかも知れません。
たっぷりとしたカップは微妙な曲線を描いて口が開いており、口当たりがとても良く飲物がスムーズに喉へと導かれるように作られております。
このパターンでは最大サイズの水用グラスですが、ブルゴーニュの芳醇な香りを楽しむのに適した大きさです。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログ・レゾネからの抜粋です。
【サイズ】 高さ:14.8cm 口径:9cm 台座直径:7cm
【年代と国】 1940〜1950年代 フランス
【サイン】 アシッドでCristal LALIQUE France
【状態】 良好。