アンティック 姉妹社

ルネ・ラリックが1934年に作った『ヴィエルジュ・ア・ランファン』聖母子像です。
若いマリアとふっくらとした幼子イエスが愛に満ちた優しい表情で表現されており、ラリック得意のインタリオの中にパティネがされた手法が非常に効果的に使われた作品です。
本品は戦後に復刻されたヴァージョンですが、このモデルにおいてはオリジナルと何ら違いが無いように思われます。
普通は木または中にランプが入るメタルの台座ですが、本品は真鍮の台座が付いており、本体も少し深めに台座の中に入っております。
何故かと思いましたら、訳有りで、本体の下方両サイドにカケがありました。
おそらく台座に取り付ける際に生じたと思われるカケで、普通に見ると全く見えませんが、上からサイドを見下ろすと本体のレンズ効果により見えます。
因みに無疵でオリジナル・ヴァージョンでしたら値段は倍します。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログ・レゾネからの抜粋です。

【サイズ】　　　高さ:(全体)38cm (台座)6.5cm　台座:幅11cm奥行6.5cm
　　　　　　　　　本体（台座上の露出部分）: 8.8cmｘ4cmｘ31.5cm
【年代と国】　 1950〜1970年代　　フランス
【サイン】　　　台座に隠れている部分にLalique France
【状態】　　　 上記のように台座に隠れている部分にカケあり。