ルグラ社の創始者フランソワ・ルグラはヴォージュ地方(森林地帯)出身なので、故郷の森の風景をモティーフにした製品を好んで作らせたと言われます。
ドーム兄弟社の雪景色シリーズを彷彿とさせる本品も、そうした一連の雪の森パターンです。
ドームの精緻なタッチとは全く違う素朴な描き方ですが、エナメル彩で手描きされた深く積もった雪と枝に雪を少し載せた枯れ木が意外なほど感じが出ております。エナメルを吹き付けたらしい背景は小雪舞う夕焼け空のようでノスタルジーが漂います。
小さなグラスですが、冷酒を試してみましたら具合が良く、楽しめました。
専用のホルダーは、金塗装した真鍮製のシンプルなものですが、グラスが可愛らしくまとまります。
資料画像は2002年に出版されたLegras のレゾネからの抜粋です。
*ルグラに関する私のブログの記事も
こちらからご参照ください。
【サイズ】 ホルダー:高さ15.2cm 直径11.5cm
グラス:高さ5cm 口径:3.7cm 底径:3cm
【年代と国】 19世紀末〜20世紀初頭 フランス
【サイン】 ありません。
【状態】 良好。