ジャルディニエールとはテーブルデコレーション用の花器のことですが、本品はセンターピースとして用いられたタイプです。
被せクリスタルにエッチングでグラヴュールをほどこした柘榴のようなフォルムの花器ひとつだけの一輪挿しですら稀少でとても高価なのに、それが4つも付き、更に無色のコルネ型のが3つ付いたこのような豪華版が手に入ろうとは夢にも思いませんでした。
柘榴型の花器は無色にフランボワーズ色を被せ、スイカズラと思しき花をエッチングで浮き彫りした非常に綺麗なものです。
コルネ型の小さな透明な花器もプリーツとフリルが可愛らしく、これだけを用いたジャルディニエールもあったようです。(画像参照)
スタンドの台座はギャルドナップ(画像参照)をアレンジしたもので金具は真鍮です。(真っ黒だったのを磨きましたら真鍮色が出てきました。)
全体は案外コンパクトで、我家の小さめなテーブルに使っても全然仰々しくならず、むしろ華奢で上品で可愛らしい感じです。
資料画像は、J.L.Curtis著BACCARAT(色刷り写真)、1893年版型物カタログ(ギャルドナップ)、1916年版テーブルウェアカタログ(コルネ型)からの抜粋です。
【サイズ】 高さ（全体）:43cm 台座直径:20cm
柘榴型:高さ14cm コルネ型:高さ:8.5cm 口径5.7cm
【年代と国】 19世紀末 フランス
【サイン】 ありません。
【状態】 良好。コルネ型花器の一つの外側に小さなキズ
(中まで貫通しておらず水漏れはしません。)
