19世紀末から現代まで続いているBACCARATの人気シリーズ
“Bambous tors”バンブー・トール(捻り竹)は、テーブルウェア、
トワレットアイテム、照明器具など、幅広くシリーズ展開されたバカラの
型物の代表のような存在で、シンプルで独特なデザインが愛され続け
欧米では(最近は日本でも)コレクターズ・アイテムになっています。
透明クリスタルに金を少し混ぜることによって得られる赤色は、
混ぜる金の量によって赤のトーンに差が出るとのことですが、
昔のことですから混ぜ方もアバウトだったのか、或いは化学の偶然性
なのか、同じlotでも一つずつ微妙にトーンが違います。
そこがまたアンティックらしく、味わい深いところでもあるわけですが。
当然お値段も透明より赤の方が当時から高かったようですが、
アンティックとなった今もそれは同様です。
キャラフ、蓋兼用のゴブレ、受け皿の3点が揃った完品は稀少です。
最後の画像は1916年版バカラのトワレット用品カタログからの抜粋を
2種コラージュしたものです。
受け皿の高台部分に大きめのチップがございます。(画像参照)
【サイズ】 キャラフ :高さ17.5cm /胴径:13cm
ゴブレ:高さ10cm/口径7.5cm 受皿:直径18cm
【年代と国】 1910〜20年代 フランス
【サイン】 ゴブレの内底と受皿に型でBACCARATとDEPOSE