本などで見てはおりましたが、実物には初めてお目にかかりました。
意外なほど小さくて、とても可愛らしいヴェイユーズです。
エンゼル達も良いお顔で、小さな羽根も可愛らしく、小人の国のランプです。
肝心のガラスは、山吹色の地に茶色を被せ、シェーブルフイユ-日本名スイカズラ-の絵柄がアシッドでカメオ彫りされております。
日本ではパフュームランプと言われておりますが、本品には香水を入れるところはなく、上部の真鍮の透かし金具は熱を逃がすためのもののようです。
灯りが入ると色が変わって黄色はオレンジ色に、茶色は赤く見えます。
エンゼルの台はブロンズにマットな金鍍金をしたもので、しっかりしております。
エミール・ガレ没後の第3期工房時代に作られたものですが、少量生産されたらしく、たいへん稀少です。
資料画像はAntique Collectors' Club(英)から出版された《Gallé Lamps 》、由水常雄著《アール・ヌーヴォー、アール・デコのガラス》からの抜粋です。
電気はフランス仕様ですが、日本でそのまま使えます。
ピン式電球(口金BA15D)使用になっております。
【サイズ】 | 高さ:12.5cm シェード胴径:8cm 台座幅:10.8cm |
【年代と国】 | 1919〜1920年 フランス |
【サイン】 | カメオで gallé |
【状態】 | 良好。台座に隠れるシェード口部分にチップの直しあり。 |