幼子イエスを胸に抱き慎ましやかに俯いたマリアが美しい聖母子像です。
クリスタルの聖像はバカラやETLINGのものがよく知られておりますが、
本品はM.MODEL(モーリス・モデル)というクリスタルリーで作られたものです。
この工場は1930年代初めにフランス東部のヴェルダンという町に開かれ、製品は主にアメリカ向けに輸出されましたが、1940年の爆撃により大打撃を受け、戦後も再開されませんでした。
全体にサティネされておりますが、イエスのハート(聖心)やマリアの衣の襞の突出部分など部分的にクリアに磨かれて陰影がつけられております。
聖母は蛇を踏みつけて球の上に立っておりますが、これは聖母像のひとつの典型的パターンです。蛇は原罪そして悪を象徴し、球は地球そして全人類を表しており、つまり唯一原罪を免れた全人類の母なる聖母が神の聖霊を介して世の悪を砕く、というマリア信仰を暗示しているようです。
【サイズ】 | 高さ:21.3cm 幅(最大):6cm 底径:6.5cm |
【年代と国】 | 1930年代 フランス |
【サイン】 | 型でM.MODEL MADE IN FRANCE |
【状態】 | 良好。 |