フランスでは苺の季節になると、家庭でもレストランでも専ら苺がデザートの定番、主役になります。
冷蔵庫も無く流通事情も良くなかった昔は、当然ながら季節限定のよほど貴重な果物だったようで、苺専用の豪華で美しいサーヴァーが使われ、銀器メーカーは競って凝ったものを作ったのです。
ハンドルは野薔薇がレリーフされた純度800/1000の銀で、シャベルの部分はマットとブリアンの金と銀の3トーンで鍍金され、透かし彫りと線彫りでケシの花が彫られたメタルで出来ております。
アール・ヌーヴォーとジャポニズムがミックスされた非常に美しい細工のサーヴァーで、カトラリーというより宝飾品と呼びたいような逸品です。
外側がかなり汚れ変色した古めかしいケースに入っております。
【サイズ】 | サーヴァー:長さ24.5cm 幅(最大)8.5cm |
【年代と国】 | 19世紀末〜20世紀初頭 フランス |
【サイン】 | 柄に純度800/1000の銀の刻印 |
【状態】 | 良好。使用による小疵あり。 |