アンティック… ロマンティック… ノスタルジック…
美しいもの色々パリからお送りいたします。 

送料無料

画像をクリックすると
姉妹社ブログへジャンプします。↓

姉妹社ブログ



アンティークショップ検索サイト

ホームLIVRES / PAPIERS 本/版画【LAUTREC】ロートレック La revue blanche オリジナルリトグラフ
商品詳細

【LAUTREC】ロートレック La revue blanche オリジナルリトグラフ

羽根の付いた帽子を被り毛皮のケープとマフを身につけた貴婦人が印象的なこの絵を、何処かで、何かで見たことのある方は多いと思います。
本々のオリジナルは1896年に刷られたカラーリトグラフの大判(125.5cmx91.2cm)ポスターで、”ラ・ルヴュ・ブランシュ”という美術文学雑誌の広告として制作されたものです。
本作品は、その縮小版のリトグラフで1897年に出版されたものです。
Les Maîtres de l'Affiche(レ・メートル・ド・ラフィッシュ=ポスターの巨匠達)というコレクター向けの定期購読出版物の一環として制作されました。
このシリーズは、当時の名高いポスター画家ジュール・シェレがアート・ディレクターを務めていた印刷会社Chaixより、シェレの発案で1895年から1900年にかけて5年間、毎月4点ずつ国内外の有名アーティストによる最新ポスターを29cmx40cmの縮小版リトグラフに刷り、会員に配布されたもので、全シリーズの合計256点97人のアーティストの作品が出版されました。
中にはシェレ、ロートレック、ボナール、ミュシャなどの大家の作品も含まれ、作家や作品の人気度によっては今では非常に高値で売買される版画です。
本作品は、シリーズ2年目の1897年にシートNo.82として出版されたものです。

この絵のモデルは、雑誌La revue blanche の主催者であったタデ・ナタンソンの妻ミシアで、彼女がスケートをしているところを描いたものです。
ミシア(通称)はポーランド人の彫刻家とベルギー人のチェリストの娘との間に生まれ、フォーレにピアノを学び、20歳でデビューリサイタルを開いたピアニストでした。彼女は類稀なる強力な魅力の持主で、パリ社交界の女王として君臨し、彼女のサロンには当代の主だった芸術家や作家のほとんどが集まったといわれます。
最も多くの画家に描かれた女性でもあり、ロートレック、ルノワール、ボナール、ルドン、ヴイヤールなどが彼女の絵を残しており、文学者ではプルースト、アンドレ・ジッド、マラルメ、ルナール、コレット、コクトーなど、音楽家ではドビュッシー、ラヴェル、ストラヴィンスキー、プーランクなど、その他ロシアバレー団を率いるディアギレフ、シャネル、ピカソまで各界のビッグ・ネームが全て彼女の取り巻きとして挙げられるほどの、いわゆるミューズ的存在だったようです。
この絵はロートレック独特の軽妙なタッチでサラリと描かれておりますが、とても雰囲気が出ていて魅力的です。私も昔から大好きな絵で、本の中でも画面の上でもどんなに小さな画像であっても目が惹かれてしまいます。

最初の画像はライティング無しで撮ったもので右下に少し陰が出ており、2番目の画像はスキャナーを通したものです。4番目の資料画像は、アメリカのVasari’s Online Galleryの画像を拝借したもので、現在$3000で販売しているようです。
因みにこのギャラリーのサイトには上記シリーズの作品がほぼ全て網羅されており、こちらからご覧になれます。

【サイズ】 (シート全体) 高さ:40cm 幅:29cm
【年代と国】 1897年 フランス
【サイン】 版の左下に年号95付きモノグラム。
 余白左下にシリーズ名と印刷会社名。
 余白右下にエンボス。
【状態】 良好。額装無し。