アスター(小菊)と名付けられたこのルネ・ラリック1935年のパターンは、皿や鉢など各種のテーブルウェアに展開されましたが、元々は建築材料のガラス・タイルとして壁や床に嵌め込んで使用されるべく、1934年に作られたものが原型だったようです。
オパルセントヴァージョンもありますが、本品は無色透明の大皿です。
裏から型押しでレリーフされた水玉模様と、フリーハンド風に微妙に歪んだ表面と縁が特徴のこのモデルは、シンプルでありながら味わい深く、飽きが来ません。
平皿ですので冷菜やオードブルの盛り合わせ、お造りやお鮨などにも涼しげで良さそうです。
このモデルは通常サンド・ブラストでR.LALIQUEとサインが入っておりますが、本品はア・ラ・ルーで筆記体Lalique Franceとサインされております。
これは、サンド・ブラストがはっきり出なかったり忘れられた時などにされるサインで、たまに見られるケースです。戦後の復刻がされなかったモデルですので、時代が新しいということはあり得ません。
資料画像はMarcilhac著ラリックのカタログ・レゾネからの抜粋です。
【サイズ】 | 直径:28cm 高さ:2.3cm |
【年代と国】 | 1935年 フランス |
【サイン】 | ア・ラ・ルーでLalique France |
【状態】 | 良好。使用によるスクラッチは多少あり。 |