バカラの良く知られたパターンながらモデル名に関しては諸説あり、CHAUNY、BIZERTE、ECAILLES et FILLETS(ウロコと線)などと呼ばれたりしております。
しかしバカラのどの時代のカタログにもそうした名称は見られず、カットのパターン番号7743のみ記載されており、フォルム(シェイプ)は何種類かに展開されたようです。
本品はゴンドラ型のフォルムとバラスト型のステムを持つタイプです。
安定感のあるフォルムと、厚手のクリスタルdemi-fort(セミ・ストロング)にウロコのような幾何学的なカットと4本線が入ったシンプルなデザインが時代を超えて愛され続けたモデルです。
こちらはボルドーワイン用グラスで、同時販売中の大きいグラスよりウロコ状カットが一段少なく、カップのシェイプも少し細目です。小ぶりながらしっかりと重く頼もしく、とても使いやすいグラスです。
資料画像は1907年版バカラのテーブルウェアカタログからの抜粋ですが、1916年版にも掲載されております。
【サイズ】 | 高さ:12cm 口径:6.3cm 底径:6cm |
【年代と国】 | 19世紀末〜20世紀初頭 フランス |
【サイン】 | ありません。 |
【状態】 | 良好。1客の口縁部に小さな直しあり。 |