わずかに緑色を帯びたブルーの色クリスタルに型でロココ風な模様が
沈み彫りされ、それがフロストとクリアのコントラストによって
灯りを入れるとはっきり浮かび上がる美しいランタンです。
こういったタイプのランタンは元々トルコやアラブなどのイスラム文化圏
で使われていたランプを模したエキゾティック趣味なもので、バカラや
サンルイなどは王朝時代末期のトルコに逆輸入されていたようです。
イスタンブールの骨董店などで素晴らしいBACCARATのランタンを
多数見かけました。
電気は発明されていたとはいえ未だ普及していなかった1900年頃の
ランプですので、蝋燭、アルコール及び石油ランプ用に作られたもの
ですが、電球用にアレンジしてあります。(お好みで蝋燭でも使えます)
真鍮製の金具もオリジナルですが、下の部分が少し歪んでおります。
また、シェード本体の下部に半月形(約7cmx3cm)に欠けた部分を
接着した直しがございます。(複合写真の左下をご参照ください)
間近で見ないと気付かない程度には修復されておりますが、
この瑕のため、半額にいたしました。
最後の画像は1907-1908年版バカラ照明器具カタログからの
抜粋です。
【サイズ】 高さ:(全体)66cm (シェード)30cm
シェード胴径:約21cm
【年代と国】 19世紀末〜20世紀初頭 フランス
【サイン】 ありません。